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あかぎれ

 年に数回、指にあかぎれができる。
 季節に関係なく、ある日気がつくと両手の親指の先から人差し指の先までのU字のラインに集中していくつもあかぎれができているのである。
 最初は皮膚にひびが入り、次第に深くなって血が滲んでくる。こうなるととても痛い。
 絆創膏を貼って日々を過ごすことになる。引き出しにはいっていた前回の残りがなくなると薬局に絆創膏を買いに行く。特に銘柄は決めていないので売り場で選ぼうとすると、これほどたくさんの種類があるのか、と驚かされる。安価で数がたくさん入っているものは薄くてはがれやすい気がする。丈夫で水が滲みず薬成分が塗布されているものなどは高価である。品質と枚数に対して値段が絶妙に設定されているのに感心する。
その時のお財布の中身と、自分の切羽詰まり度を考えてちょうどいいのを買って帰る。買ってしまうとあとはその絆創膏にひたすら頼る。

 洗い物をするときは絆創膏だけでは無理なのでその上にゴム手袋をしないといけない。ゴム手袋の売り場に行くと、これもまたピンからキリまで、という感じでたくさんの種類が並んでいる。裏側が起毛のようになっている高級なものを以前買ったことがあるが、あれはとても心地良かったなぁ、と思い出す。けれどここでもお財布と相談である。
 洗い物の時と違ってお風呂には手袋をはめて入れない。それで手をお湯につけないようにするが髪を洗うときはどうしようもない。力尽きた絆創膏をお風呂上りに取り替えるのが習慣となる。
 あかぎれは、治ってきたかな、と思っていると、翌朝突然ひどくなって血が出てきたりする。症状の出方に整合性がないのである。この繰り返しが続くと気持ちがすさんでくる。
 落ち込んだ気持ちで、何が悪いのだろう、と原因を考えることになる。
 
 洗剤はたいてい同じものを使っている。これも一応、「肌に優しい」と書かれた少し高価なものに変えてみる。シャンプーや石鹸もいつも同じのを使っている。手荒れの原因を調べてみると、栄養が不足して指まで届かないからだ、とある。ビタミンAやカロテンを含む食物、レバーやニンジンなどを摂るといいというので、意識して食べるようにする。
 もしかしたら、何かのアレルギーかもしれない、と思って原因になっていそうなものを考えてみる。買い物のときは、国産という表示や添加物に気をつけるようになり、多少高価でもそういうものを買ったりする。
 しかしそれでも一向に良くならず、治りかけたりひどくなったりが続く。
 ひどくなるには絶対に原因があるはずである。けれどそれがわからない。筋が通らないことに再び気持ちがもやもやしてくる。
 結局、市販の薬を買って塗ったのが効いて、私のあかぎれは嘘のようにあっさりと治ったのだった。
 人間の身体というのは理屈が通らないことがいっぱいあるのだろうな、ということで納得する。宇宙人に人間の常識が根本的に通用しない場面などを想像する。
 
 これが年末の話で、年が明けてから、今度は唇が荒れはじめた。唇全体が乾燥して皮がめくれるようになり、口角が切れて、口を大きく開けられない状態になった。馬油やリップクリーム、薬を塗っていると1週間ほど前から治ってきてホッとしているところである。
 ちょうど一週間ほど前から、私は普段よく飲んでいた無調整の豆乳を飲まなくなり、風邪対策のヨーグルトドリンクを飲み始めた。少しは関連があったのかな、と思っていたら、口角炎はウィルスが原因のこともあるという。免疫力の低下、ストレス… などさまざまな要因があるらしい。
 そういうことが原因で起こっているものなのに、薬で治して平気な顔をしていてそれでいいのかな、という思いが残る。

 
 とにかくバランスの良い食事を摂って、よく眠り、ストレスをためないことがたいせつということです。むずかしいことかもしれないけれど、時節柄、どうか自分を大切にしてくださいね。

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おじん

あんれ! “おしん”だんべな!
by おじん (2018-02-07 13:09) 

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