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家にいよう

 家にいてください。
 用がない限り外に出ないでください。
 と言われている。

 私は仕事の半分が休みとなり、この一週間と少しを家の中で過ごしている。
 人との接触を8割減らしてください、という要請にもきちんと応じている状態だ。
 それでも知らない間に感染していて、突然症状が出るかも知れないという不安がある。
 昨夜も布団に入ったあと、喉にかすかな痛みがあるような気がしたので、起き上がって洗面台まで行って丹念にうがいをした。朝、目覚めたときにはなんともなかったのでホッとしたのだった。
 
 子どもの頃から心配性だけれど、自分なりに不安を消す方法というのがあった。
 それは、心配していたことがもし現実に起こったら、こうしてこうする、という、自分ができる対処法をいろいろと考えておくことである。
 最悪の事態が起こっても、こうすれば何とかなる、かなりの犠牲を払う方法であってもそれでどうにかなるならいい、時間が解決してくれることもあるし、と、自分が納得できる解決法を事前に用意しておく。
 ただ、今回の事態には、その解決法がない。だから不安が消えない。
 感染が死に繋がる可能性があるというのが恐怖で、一番の解決策は、「そのときは死んでもいい」と開き直ることだと思うけれど、これはできない。
 それで二番目の対処法が、感染しないこと、つまり、家にいて誰にも会わないこと、ということになる。小さな努力をひたむきに積み重ねて、自分を穏やかに保つこと。
 友達や仲間とのグループでの情報交換や離れた家族との電話がどれほど救いになっているかわからない。人との繋がりって大切だな、と思う。
 
 とりあえずは元気なので、こちゃこちゃと家中の掃除や片付けをしている。年末にできなかったカーテンの洗濯もしたし、長年放置したままのピアノのカバーやぬいぐるみも洗った。ゴミ箱も傘立ても洗ってきれいさっぱりとなった。
 たまっていた本を読み、マスク作りも再開した。料理もかなり丁寧にやっている。昆布や海藻などのネバネバしたものがいい、と聞けばそれを食べ、丈夫でいるためにお肉を食べないといけない、と聞くと、なるほどと思ったりする。
 昼夜が逆転しないよう早寝早起きをなんとか維持している。落ち込まず、誠実で優しい気持ちでいたいと思っている。
 来週からは休めない仕事が待っているけれど、なんとか乗り切れたらと願うしかない。

 でもほんとに、こういう生活が続けられたら、感染しないだろうな、という実感がある。
 やっぱり、家にいましょう。
 この不安が消えたときに行きたい場所のことを考えながら。

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