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早寝のすすめ

 年が明けて、あっという間にもう1月半ばになっている。
 思えば12月のクリスマス前に娘が孫娘2人(1歳と4歳)を連れて帰ってきてからは怒涛の日々だった。
 私は早々と暮れの大掃除をしないことを決めた。
 それから自分の創作活動などのプライベートなことに時間を使わないことも決めた。
 きっぱり決めると未練は残らないものだ。
 娘達に続いて単身赴任先から私の夫が帰省し、そのあと娘の夫がやってきた。お正月には息子も帰ってくる予定だった。
 寒い時期なので布団を買い足し、全部に冬用のカバーをつけた。
 全員分の朝昼晩の食事に加えて、私にはお正月のおせち作りやお雑煮の準備という大切な仕事がある。
 1歳の子は手当たり次第に物を触る。しかも絶妙に大事な物を選んで散らかす。ファスナーを簡単に開けるので、気がつくと私のバッグから財布を取り出していたり、鍵で遊んでいたりする。
 階段に柵をつけ、玄関に落ちないように眼を配っていても、子ども用の椅子に座ったまま後ろ向きにドテッとこけていたりする。
 抱っこされるより、自分の好きなようにしていたいようなので、そばについて見守ってやる。
 4歳の子は公園に行きたくてしょうがない。塗り絵やパズルをしていても妹が邪魔をしてきて泣き叫ぶ。おねしょもする。買いものにはこの子を自転車の後ろに乗せて行った。
 ママ(私の娘)は実家に帰ってきてここぞとばかりにコタツで昼寝をしている。
 私は気持ちを明るく保ちながら、笑い飛ばすようにすべての仕事をこなした。
 
 終われば糸が切れたようになって体調を壊すかもしれないと心配していたけれど、この状況を乗り切った今現在、私はかなり元気に仕事に復帰している。精神的にも身体的にも。
 それはすべて〝早寝〟のおかげだと私は思っている。
 
 この期間中、私はひたすら早寝を決め込んだのだった。
 幼い子どもらとほぼ同じ時間に布団に入っていた。
 すると翌朝、案外早くにスッキリと目覚めることができた。
 起きるとその足で台所に立ち、一日中、働く。
 疲れ切った身体で、また夜の10時までには眠りに落ちた。そして熟睡する。
 朝1時間遅く起きるより、夜に1時間早く眠る方が体にいいというのを聞いたことがあるけれど、まさにその通りで、これが体調を整えるのにとても良かったように思うのだ。
 目が醒めたとき、身体にエネルギーが湧いてくるのを感じることができた。
 
 思えば長い間、私は生粋の夜型生活者だった。
 生まれ育った家の家業が鉄工所だったので、朝から夜まで機械の音が生活を支配していた。
 それで、静寂を求めて深夜に集中して勉強や大事な活動をしていた。
 眠らないまま、朝になって工場の機械が動く音を聞いたことが何度もあったのだった。
 結婚して家を出てからも、夜型の生活は変わらなかった。
 就寝が2時3時になるのが当たり前で、朝はいったん起きて家族を仕事や学校へ送り出したらまた眠ったりしていた。
 何の予定もない休みの日の前夜は思う存分夜更かしして、翌日は昼過ぎまで寝ていたものだ。
 忙しい主婦だった頃は、家事を終えたあとのまっさらな時間がとても貴重に思えて、何をするということもなくぼんやりと起きていたものだ。
 あの頃はそれがうれしかった。
 
 それが今は毎日、早く寝たくてしようがない。
 そして朝日と一緒に寝覚めたい。
 変われば変わるものだな、と思うけど、身心がそれを欲しているならそれに応えたい。
 すると爽快な気分でいられる。
 なにごとにも代え難いこと。
 
 

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