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トルコランプ

 トルコランプ作りに凝っている。昨年の秋に東京のトルコランプ屋さんで初めて手作り体験をした。菱形、三角、四角のガラスとビーズを透明の丸いランプの土台に貼り付けていくのである。色とりどりのガラスを使ってさまざまなデザインのものを作ることができる。連れて行ってくれた友人はすでに数個のランプを作って家に飾っており、どっぷりとハマっている様子だった。二時間ほどで仕上げた後、石膏で固めてもらい、数週間後に完成品を受け取るのである。遠方の場合は送ってもらうことになる。
         
 時間が足らなくなるから事前にどんなデザインにするか決めておいたほうがいいよ、と言われたのでネットで検索してみると、もの凄い数の画像が出てきて私はその美しさに圧倒された。どのデザインも素晴らしくいくら見ていても飽きなかったが、初めてなのでシンプルなものにしようということだけは決めて行った。実際にお店で実物を目にし、準備されたガラスの色を見るとまたいろいろなイメージが喚起された。とても集中し、夢中になって作ったのである。15人ほどが入れるスペースだったが予約が取れないほどの人気だという。
 
 その体験があまりに楽しかったので、大阪でもできるところがないか探してみると、トルコ文化センターというところに体験講座があることがわかった。ランプはひとつ作ると次々と作りたくなるのである。それで友人達を誘って行ってみると、こちらはトルコの文化を紹介するための講座という感じで、ゆったりとしたテーブルと椅子で5、6人の受講者がトルコ人の先生の指導を受けながら、好きなだけ時間をかけてランプを作っていくのだった。途中で三回もトルコのお茶をサービスしていただいた。やはり石膏で固めてもらったものを後日取りに行った。

 トルコランプは作ったとき、石膏で固めたとき、灯りをともしたときとイメージががらりと変わる。それがおもしろくて、また違った雰囲気のものを作りたくなるのである。色を絞ると神秘的になり、たくさん使うとパワーが溢れてくるような仕上がりになる。
 私はその後、東京と大阪で一個ずつ作ったので計4個になったが、まだまだ作りたいと思っている。
 
 このトルコランプに関わることで私は自分の周囲の人達が二種類に分かれることに気がついた。まずトルコランプをひと目見て「私も作りたいー」と声をあげる人達と、全く興味を示さない人達がいるということである。これは好みなので別にどちらでもいいけれど、感覚が近いというバロメーターになった。
 もうひとつ、トルコ文化センターで開催中のランプコンテストについても二つのグループが見られた。センターで1月から3月末までに作られたランプはフェイスブック上に写真が公開され、1週間以内に「いいね!」を多く獲得した順番にコンテストの一次審査通過が決まることになっている。そして二次審査で三位以内に入るとトルコ絨毯やトルコ石のペンダントが景品で貰える。そんな話を職場でしていると、同僚のYさんが、
「それはフェイスブックでないと投票できないのですか?」
と尋ねてきた。
 私は彼女がフェイスブックをやっていないことを知っていたので、「ええ、そうなんですよ」とだけ答えたのだったが、彼女はそのためだけにわざわざフェイスブックを始めて、私のランプに一票を入れてくれたのだった。口約束だけで実行してくれない人がいても傷つかないつもりだったが、これは素直にうれしかった。
 また他にも取引先のMさんが同じようにして投票してくれた。
 
 私がどうしても入賞したがっているように思われたのかもしれないが、「いいね!」をしてくれた人達の中に二人の名前を見ると、私は胸がジーンとして感謝の気持ちでいっぱいになった。
 大切にしなければならない友人がわかる契機になったのだった。

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