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占い

 世の中にはいろんな〝占い〟があふれている。雑誌などにはそういうページがよくあるし、周囲にも占いが好きな人というのがいる。何か指針になるようなことがあると安心するのかもしれない。前世占いとかをしてもらいに行った話を聞くと、おもしろいとは思うが私自身はあまり興味がない。
 私は誕生日が3月31日だけれど、実際に生まれたのは4月1日だと親から聞かされている。
 生まれた時に父が時計を見ると、午前0時を回っていた、とか、午前2時頃だったとか、時間もはっきりしない。両親が、4月1日生まれの子どもは学校へ行くのが1年遅れる(実際には4月2日生まれからが次の学年になる)と思っていたことだけは、はっきりしていて、それで3月31日生まれとして届けられたのだった。
 
 この、自分の誕生日問題については、なんとなくどっちつかずな感覚をずっと抱いてきた。占いというのは、正確な出生日時を基準にすることが求められる。普通は、実際の日時が絶対なのは当たり前だと思うが、私の場合は、常に3月31日と言ったり書いたりし続けてきたので、そういう人はその誕生日の運勢に変わる、と聞いたことがある。
 それで、雑誌の占いのページなどを見るときは、両方の日付で調べて、どちらか良い方を選ぶようにしている。でもすぐに忘れてしまう。それで何かを変えるようなことはないし、選択の基準にすることもない。
 星座や年単位の占い、または干支などだと範囲が大きいので大丈夫だけれど、これらはどうしても大まかな感じがする。ただ、それくらいがちょうどいいのかもしれない、という気もする。
 
 20年程前だったか、知り合いの知り合いで、とても霊感が強くて、頼まれてよく占いをやっているという主婦の人を紹介してもらったことがある。謝礼の額も決まっていた。
 彼女は占いをすると身心が疲れ果てて、帰り道でぼんやりしてしまって事故に遭いかけたりする、と言っていた。テーブルに盛り塩をすると大丈夫ということだったので、そうやって占ってもらった。
 タロットカードを使った占いだった。私はちょうど新しいことを始めたばっかりの時期だったので、いろいろと質問したことをおぼえている。
 でも結果的にそのときに言われたことはあまり当たっていなかった。
 きちんと〝占い〟というのをしてもらったのは、それ一度きりである。
 
 大学受験のために浪人することを決めたときは、〝天中殺〟という言葉が世間で話題になっていて、本を読んで自分で計算してみると(どちらの誕生日を基準にしたか覚えていないけれど)、ちょうど自分が天中殺のまっただ中にいることがわかった。これは、ひたすらに努力の時期であるということで、ピッタリだな、と思ったものだった。
 
 もうひとつだけ、私には時折思い出す占いの言葉がある。
 それは、婚約中に何かの雑誌の占いページにあったもので、〝父親と死別または離別した人と結婚する〟という言葉だった。
 ちょうど夫となる予定の人に父親がいなかったので、当たってるな、と思って印象に残ったのだった。
 その頃、職場や趣味のグループ内に、結婚適齢期のような男性がいて、その中には気の合う人達もいた。その数人の人達のことを考えてみると、みんなお父さんとの縁が薄い人達だったので、驚いたことがある。
 結婚後も、何かの場所で、よく話したりする人がそうだったりして、へぇー、と思ったことがある。
 最近も、仕事上で好印象を持った人が、ふとした会話の中で幼い頃にお父さんと死別したということを聞いて、あ、と思った。
 つまり私は、父親と縁が薄い男性と縁が深い、(ややこしいけど)ということになるのだろうか。
 
 しかし、この、父親と縁が薄い男性、という言葉はいったい何なのだろうか。何かの暗喩なのか、それに何か意味があるのか、どういう根拠で出てきたのか。それがまったくわからない。
 ことあるごとにこのキイワードが出現するのは、ただ単に、気にし過ぎということだろうか。
 別に、重要なこととは思えないし、気にとめるのはやめよう、とわざわざ思うのもおかしなことである。
 まぁどうでもいいか、と受け流すことが占いの呪縛を解くことになるのだろう、きっと。

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