おなかを壊す
息子が幼稚園に通っていた頃、「お友達のYちゃんがおなかを壊してお休みなんだって」と言うと、もの凄くびっくりした顔で、
「Yちゃん、おなかが壊れたの?」
と聞き返してきたことがある。
私の方もびっくりした。きちんと説明しないと、確かに初めて聞いたら衝撃的な言葉だなと思った。
それ以来、おなかを壊す、という言葉を聞くと、幼かった息子のその顔を思い出す。
「Yちゃん、おなかが壊れたの?」
と聞き返してきたことがある。
私の方もびっくりした。きちんと説明しないと、確かに初めて聞いたら衝撃的な言葉だなと思った。
それ以来、おなかを壊す、という言葉を聞くと、幼かった息子のその顔を思い出す。
私は10月の終わりにひどい胃腸炎になった。まさにおなかが壊れた状態になってしまったのだった。
きっかけは食べ過ぎだった。これは確実なのである。食事会の料理の量が多かったのに全部食べてしまって、その夜から翌日まで胃がむかむかしてほとんど横になっていた。でもその状態を過ぎればおなかが痛くなって下痢になって治るだろう、とその時は考えていた。
そして次の朝から下痢が始まった。その日、私は神戸で文芸講演会の司会をすることになっていた。休むといろんな人に迷惑がかかるのでなんとか出かけたが、これは本当に辛かった。
なぜか痛みが無かったので行けたのだったが、講演会のあとのパーティーでは一口も食べられず、帰りも悲惨だった。
翌日から仕事があり、お粥と柔らかな白パン、経口補水液とハーブティーでしのいだ。
病院に行くと、
「胃腸炎ですね」
と言われた。
きっかけは食べ過ぎだった。これは確実なのである。食事会の料理の量が多かったのに全部食べてしまって、その夜から翌日まで胃がむかむかしてほとんど横になっていた。でもその状態を過ぎればおなかが痛くなって下痢になって治るだろう、とその時は考えていた。
そして次の朝から下痢が始まった。その日、私は神戸で文芸講演会の司会をすることになっていた。休むといろんな人に迷惑がかかるのでなんとか出かけたが、これは本当に辛かった。
なぜか痛みが無かったので行けたのだったが、講演会のあとのパーティーでは一口も食べられず、帰りも悲惨だった。
翌日から仕事があり、お粥と柔らかな白パン、経口補水液とハーブティーでしのいだ。
病院に行くと、
「胃腸炎ですね」
と言われた。
数日間、ほとんど食べていなかったので、身体が空っぽになっているような感覚があった。そうして気持ちはどんどん落ち込んでいった。何もかもがいやになって捨て鉢な気分になった。やはり人間は食べないとだめなんだなぁ、と実感した。じゃりン子チエのおばあちゃんの口癖である。
それから少しずつ私は回復していった。
おなかがきゅうっと減ってきて、うどんを食べられたときのうれしさは忘れられない。
ちょうど一週間がたっていた。
それから少しずつ私は回復していった。
おなかがきゅうっと減ってきて、うどんを食べられたときのうれしさは忘れられない。
ちょうど一週間がたっていた。
時間をかけてゆっくりと正常な状態にもどっていく。ちょうど風邪をひいたのと同じような感じである。一年間に一,二回、身体がこんなふうに命に別状はないけれど起き上がれないくらいの状態になり、そこから回復する過程を経験する。
食欲がもどり、最後までだめだったコーヒーが昨日ぐらいからやっと飲めるようになった。身体がリセットされたようで、気持ちも前向きになっている。以前より少し性格がやさしくなっているような気がするのが不思議だ。
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